大和三光製作所は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)から委託を受け、東北大学と共同で、平成25年度から26年度に「バイオマスエネルギー技術研究開発/戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業(次世代技術開発)/下水汚泥からの革新的な高純度水素直接製造プロセスの研究開発」を実施しました。
下水汚泥に水酸化カルシウムと水酸化ニッケルを混合し、その混合物を低温で加熱することにより、直接的に高純度水素ガスを製造する回分式プロセスをこれまでに構築しました。
本研究開発では下水汚泥から高純度水素直接製造の連続式プロセスの設計・製作を行い、水素製造に及ぼす混合物量ならびに操作因子の影響を明確化し、実用プラントの設計を行いました。
本研究開発では下水汚泥から高純度水素直接製造の連続式プロセスの設計・製作を行い、水素製造に及ぼす混合物量ならびに操作因子の影響を明確化し、実用プラントの設計を行いました。
研究開発項目は、回転式実験の基礎データの取得、反応機隋の解明、連続式プロセスの設計・製作です。
東北大学は、「ガス化剤の混合量の最適化と触媒量の削減」、「発生ガスならび固体残涜などの生成物の分析」、「水素発生の反応メカニズムの解析に関する研究開発を実施しました。
大和三光製作所は、「水素連続製造プロセスの設計と製作」、「操作条件が水素製造に及ぼす影響の明確化」、「実用プラントの設計と効果」に関する研究開発を実施しました。
東北大学は、「ガス化剤の混合量の最適化と触媒量の削減」、「発生ガスならび固体残涜などの生成物の分析」、「水素発生の反応メカニズムの解析に関する研究開発を実施しました。
大和三光製作所は、「水素連続製造プロセスの設計と製作」、「操作条件が水素製造に及ぼす影響の明確化」、「実用プラントの設計と効果」に関する研究開発を実施しました。
日本では、東日本大震災の経験により、安全で安定的供給が可能なエネルギー、安全に輸送ならびに貯蔵できるエネルギーの確保が強く望まれるようになりました。
また、地球温暖化抑制の観点からは、化石燃料を原料としないエネルギー、使用しても二酸化炭素を排出しないエネルギーが求められています。
これらに該当するエネルギーとしては、水素エネルギーが挙げられる。水素は、輸送・貯蔵することができ、必要なときに必要な分だけ使用することができます。
これらに該当するエネルギーとしては、水素エネルギーが挙げられる。水素は、輸送・貯蔵することができ、必要なときに必要な分だけ使用することができます。
平成26年4月に発表されたエネルギー基本計画においても、“水素社会”の実現に向けた取り組みを加速することを明記しています。
トヨタ自動車は、2014年に水素を燃料とする燃料電池車を発売し、水素ステーションの建設も始まっており、水素が今後の二次エネルギーのあり方の一つとして重要な位置を占めるようになってきました。
水素をエネルギーとして使用しても、水しか発生しない点では、環境保全に貢献しているが、水素を製造するための原料はほとんどが天然ガスなどの化石燃料であり、その製造過程では二酸化炭素が排出されています。
したがって、現在、製造されている水素を使用すると、間接的に二酸化炭素を排出していることになります。
トヨタ自動車は、2014年に水素を燃料とする燃料電池車を発売し、水素ステーションの建設も始まっており、水素が今後の二次エネルギーのあり方の一つとして重要な位置を占めるようになってきました。
水素をエネルギーとして使用しても、水しか発生しない点では、環境保全に貢献しているが、水素を製造するための原料はほとんどが天然ガスなどの化石燃料であり、その製造過程では二酸化炭素が排出されています。
したがって、現在、製造されている水素を使用すると、間接的に二酸化炭素を排出していることになります。
環境保全に貢献するためには、原料を化石燃料から再生可能なエネルギーに変更する必要があります。
再生可能なエネルギーには、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスがあり、固定価格買取制度が始まったことにより、電気エネルギーヘの変換が急速に進みました。
一方で、水素生成のための原料として、バイオマス、プラスチック廃棄物などに大いに期待が寄せられています。
バイオマスには、畜産資源、林産資源、食品資源、下水汚泥などがあり、林産資源はバイオマス発電の原料としても使用されているが、バイオマスの確保や収集、コストが高いことが課題となっています。
一般的に畜産資源、森林資源、食品資源などのバイオマスは、広く浅く分布し、それを集めるだけでバイオマスが持っているエネルギーを使用してしまうこともあります。
一方、下水汚泥は、インフラが整っていることから、特定の箇所に必然的に集約され、約90%の有機成分と約10%の無機成分から構成されており、その成分は年間を通して大きく変動することはなく、質・量とも安定しています。
無機成分の約70%は、建築材料や路盤材等に再利用されています。
一方、有機成分は、浄化センターの約300ヵ所で消化ガスとして、その他農緑地、炭化などで利用されてはいるが、約76%は未利用です。
再生可能なエネルギーには、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスがあり、固定価格買取制度が始まったことにより、電気エネルギーヘの変換が急速に進みました。
一方で、水素生成のための原料として、バイオマス、プラスチック廃棄物などに大いに期待が寄せられています。
バイオマスには、畜産資源、林産資源、食品資源、下水汚泥などがあり、林産資源はバイオマス発電の原料としても使用されているが、バイオマスの確保や収集、コストが高いことが課題となっています。
一般的に畜産資源、森林資源、食品資源などのバイオマスは、広く浅く分布し、それを集めるだけでバイオマスが持っているエネルギーを使用してしまうこともあります。
一方、下水汚泥は、インフラが整っていることから、特定の箇所に必然的に集約され、約90%の有機成分と約10%の無機成分から構成されており、その成分は年間を通して大きく変動することはなく、質・量とも安定しています。
無機成分の約70%は、建築材料や路盤材等に再利用されています。
一方、有機成分は、浄化センターの約300ヵ所で消化ガスとして、その他農緑地、炭化などで利用されてはいるが、約76%は未利用です。
水素製造をカーボンニュートラルであるバイオマスの一つである下水汚泥から行えば、地球温暖化の抑制と水素社会の構築の両方に貢献できるものと考えられます。
下水汚泥から水素を製造する方法として、嫌気性発酵により消化ガスを生成し、それを水蒸気改質・水性ガスシフト反応による方法や超臨界水を利用する方法などが提案されています。
下水汚泥から水素を製造する方法として、嫌気性発酵により消化ガスを生成し、それを水蒸気改質・水性ガスシフト反応による方法や超臨界水を利用する方法などが提案されています。
消化ガスを経由しないで、下水汚泥から水素を比較的低温でかつ常圧下で製造する方法を考案し、本法は、下水汚泥にガス化剤として水酸化カルシウムと触媒である水酸化ニッケルを混合し、その後その混合物を600℃程度の低温で加熱することにより直接的に水素を製造することができます。
これは、下水汚泥を数g程度使用する実験室レベルの回分式試験であり、実用化するためには、連続式のプラントを設計することが必要です。
これは、下水汚泥を数g程度使用する実験室レベルの回分式試験であり、実用化するためには、連続式のプラントを設計することが必要です。
本研究開発においては、実用化に向け以下の課題に取り組みました。
1)連続式試験機の設計・製作
2)連続式試験機の操作条件が水素生成に及ぼす影響の明確化
3)ガス化剤ならびに触媒の混合量の適正化
4)生成物の分析
5)反応メカニズムの推定
6)実用プラントの概念設計と導入効果
1)連続式試験機の設計・製作
2)連続式試験機の操作条件が水素生成に及ぼす影響の明確化
3)ガス化剤ならびに触媒の混合量の適正化
4)生成物の分析
5)反応メカニズムの推定
6)実用プラントの概念設計と導入効果
大和三光製作所は未来に向けて、戦略的次世代バイオマスエネルギーの開発に貢献し続けます。