ドラム乾燥機では、1kgの水分を蒸発させるために必要な蒸気の消費量は1.2~1.4kgで、スプレードライヤーに比べ熱効率ははるかに優れており、省エネルギー型の乾燥機です。
操作は連続運転で、無人運転が可能です。
ドラム乾燥機の構造はシンプルで、熱風式乾燥機などと比べて設置面積が小さくメンテナンスも簡単に行えるため、各種製品から廃棄物の乾燥まで広く使われております。
■乾燥方法と熱源
ドラム乾燥機は、液状、ペースト状、脱水ケーキ等の材料を、回転する加熱ドラムの表面に薄く付着させ、1回転15~60秒程度の時間で乾燥し、スクレーバーナイフで粉状、フレーク状、フィルム状に掻き落して、回収します。
熱源は蒸気を使用し、圧力は2~10kg/c㎡G(0.²~1MPa)が使用されております。
- 1、水溶液状・スラリー状・泥状材料、脱水ケーキ等から直接、粉状、フレーク状、フィルム状に乾燥します。
- 2、熱効率が高い。熱風乾燥に比べ蒸気の消費量は1/2~ 1/3ですみます。
- 3、乾燥時間が短いために、製品が熱の影響を受けにくいです。
- 4、設置面積が、熱風乾燥に比べ、小さくてすみます。
- 5、運転は連続式で、無人運転も可能です。
- 6、冬期でも、運転開始までの立ち上げ時間が、非常に短くてすみます。
■生産品
澱粉、食品、漢方薬、医薬品、セラミックス、陶業原料、化学薬品等
■汚泥
下水・し尿処理場の汚泥、食品・油脂・化学工場等の活性汚泥、印刷工場等の処理汚泥
■廃水
都市ゴミ処理場の焼却炉・工場排ガス・発電所排ガス等の洗煙廃水、
産業廃棄物処理場・病院・原子力工場等の処理廃水、メッキ工場・逆浸透膜処理等の廃液、その他脱水ろ過廃液等
ボトムフィード式(BSD)
加熱ドラムの底部を直接原液槽に浸漬し、ドラム表面に付着した原液をドラムの回転中に乾燥させ、スクレーパーナイフで掻き落とします。原液槽での沈降を防ぐため、スイング式の撹拌機を設けることがあります。
トップフィード式(TSD)
加熱ドラムの上部に原液槽を設け、原液を供給します。比重の大きいセラミックス、陶業原料等の乾燥に使われます。
内転式(DDI)
(2本のドラムが内側に回転するタイプ)
2本の加熱ドラムの上部に原料を供給し、ドラム上面で予備加熱を行いながら、内転するドラムの隙間に応じた厚みで、表面に付着した原料を、ドラムの回転中に乾燥させ、スクレーパーナイフで掻き落とします。比較的粘度のある脱水ケーキや、汚泥の乾燥に適しています。
外転式(DDO)
(2本のドラムが外側に回転するタイプ)
2本の加熱ドラムの上部に原液を供給し、ドラム上面で予備乾燥を行いながら、外転するドラムの表面に付着した原液を乾燥させます。ドラム上面で予備濃縮を行うため乾燥面積当たりの乾燥速度は、BSDに比べて1.5〜2倍に達することがあります。外転式のため、塩類などの結晶固化物のドラムへの食い込みトラブルもなく、原料によるドラム間の面圧も加わらないために、ドラムの表面や、軸受の寿命を長くすることができます。溶解塩類等の乾燥に適しています。
テスト機がありますので、ぜひご利用ください。
形 式 BSD DDO DDI 03・05-SB
シングル、ダブル兼用型
処理能力 15~20kg/h
蒸気圧力 2~7kg/cm²G(0.2~0.7MPa)
有効面積 シングル型0.5m2 ダブル1.0m2
サンプルは18~20ℓご用意ください。
テスト希望の場合は、「サンプルテスト申込書」を
お送りしますので、ご記入の上サンプルを
お送りください。
酒粕/廃液/濃縮水/厨芥(ちゅうかい)、など